2017-01-01から1年間の記事一覧
問題文には必要十分条件であることを示せ、と書かれているが果たしてこれでいいのだろうか、と一瞬迷った。 つまり議論的にはがちょうど2個存在するための十分条件を求めただけのように見える。 逆はいいのか…?という話である。結論から言うと問題ない。 な…
難しかった。複素数の方程式の解の存在条件なんて知らなかったからだ。 かなり考えて、結局は実数の話にすりかえることで解決できることに気がついた。5.を複素数とし,…(*)を満たす複素数を考える. 以下の問いに答えよ. (1) はを満たすことを示せ. (2)…
珍しく単純な多項式の問題だが,なんというか,微妙な出題だと思う。 物足りない感じがするので,元々はもうちょっと尾ひれがあったか, 問いたいものがあったのかもしれない。5. 実数 について,とおくとき,次の問いに答えよ。 (1) 整式を整式で割った商…
例によって,関数のグラフをかくことはできない。 技術の問題である…。 そして数学2の積分の分野のオーソドックスな問題であって,練習に丁度いいと思う。 ただし放物線の次数を昇べきの順にしているのは少しだけいじわるのような気がする。 ま、マイナスを…
今年度も平面のベクトルだった。 (2)でベクトルの話から点の話へ移っているのは、ベクトルの成分を求めよ、だといまいちかっこつかないからだろうか。 2. 座標平面上で原点をOとし、3点をとり、とおく。また、線分ABをに内分する点をP、線分BCをに内分する…
小問集合である. 出題ミスがあったようで(1)は載っていなかった. ググるとすぐに問題を知ることはできて,次のような問題だったようである. (1) 鋭角三角形ABCにおいてとするとき,辺ABの長さと△ABCの面積を求めよ. 鋭角三角形にならないのでミスになっ…
かなり手ごわかった. いままで関数方程式を真剣に考えたことがなかっただけにつらかった. あまりに冗長になったが,なんとか一応の解答を得たので公開する. ちなみに締切日は昨日だった. 問題は東進のWebページで見てもらいたい. 解答はいつごろ発表な…
「控えめな」という変わった名づけ方なので、これには数学的にそうすべき理由があると思われる。 (2)が大ヒントであって、これがなければ思いつきにくいと思う。 そして問題の全体的な議論は可換環のイデアルの問題の初歩に似ているように感じる。2. 分母…
とする.定理. が成立する.(証明) (は互い素)とする. このときであるからとなる. よってとなる.(証明終)この定理を眺めると,最小公倍数を求める手順に次のようなものがあることに気がつく. 1.ユークリッドの互除法でを求める. 2.をで割り,2…
の最大公約数をと表す.定理.(ユークリッドの互除法) を整数として,をで割った余りをとする. このとき,.教科書の証明はなんだか文章ばかりで難しかった覚えがある. 今ならできるだろうか…?(証明) をで割った商をとするとと表せる. 右辺をみると…
正直に告白すると、二次形式というものを勉強したことがない。 使ったことが全くない。Wikipediaによれば、二次形式は多方面で中心的な地位を占めるもののようだ…。 全く知らない。いままで中心を回避して勉強していたということなのだろうか。 まるで複素積…
安田亨先生の伝説の良問100を読んでいたら,次の問題があった。問. 男性が2人,女性が2人いる。各々は自分の異性をでたらめに1人指名する。 互いに相手を指名すればカップルが成立するものとして, ちょうど1組カップルが成立する確率を求めよ。n人まで一般…
ルベーグの優収束定理を用いて,微分と積分の交換可能の条件を求める.定理 上の関数が次の条件を満たすとする. 1) 各に対してはで積分可能である. 2) は存在し,ある1変数関数でとなるものが存在する. このときが成立する.
定理(ルベーグの優収束定理) 関数列は次の条件を満たすとする. 1) a.e. 2) あるですべてのに対して a.e.を満たすものが存在する. このときが成立する.注意 1) 関数列にの条件を課す必要はない. 2) と積分との交換がこのような単純な条件でできることが…
補題(ファトゥの補題) ならば が成り立つ.(証明) 関数列を考える.各に対して であるから,単調収束定理が使える. で従う.(証明終)
ベッポ・レヴィの定理を用いると単調収束定理が証明できる.定理(単調収束定理) に対して が成り立つ.(証明) とおく. に注意してベッポ・レヴィの定理を用いればよい.(証明終)
単調増加な列に対する収束定理を取り扱う. 収束定理とは,と積分の順序交換を保証する定理である.定理(ベッポ・レヴィの定理) 非負可測関数列に対して, が成り立つ.この等式の右辺または左辺が無限大であれば,両辺共に無限大となる.積分範囲が示され…
いよいよルベーグ積分の定義に入っていこう.[1] 非負単関数 非負単関数に対して,そのルベーグ積分を と定義する.[2] 非負可測関数 非負可測関数に対して,そのルベーグ積分を はを満たす非負値単関数 と定義する.可測集合上の積分はに指示関数を乗したも…
定義(単関数) 値を有限個しか持たない関数を単関数という.ただし値としてを許す. 数式で表すとが単関数であるとは次のとおりである. および相異なる実数を用いて とかけることである.ここでは集合の指示関数(特性関数)といい のときで,のときを満た…
このルベーグ積分の話を始めた2年以上前の記事を見ると次のようなことが書いてある.「すべての話の始まりは,様々な図形の面積・体積を測るにはどうすればいいかということだ. 素朴に考えると,長方形の面積・体積を定義し, 他の図形は長方形の近似で考…