単調増加な列に対する収束定理を取り扱う.
収束定理とは,と積分の順序交換を保証する定理である.
定理(ベッポ・レヴィの定理)
非負可測関数列に対して,
が成り立つ.この等式の右辺または左辺が無限大であれば,両辺共に無限大となる.
積分範囲が示されていないが,これは任意の可測集合上で,という意味である.
(証明)
であり,
この式の極限をとることでが従う.
逆向きの不等号を示す.とおく.
関数列の各関数に対して
でとなる単関数の列がとれる.
と定める.
この関数列での積分が与えられることを示す.
および
でとして,となるから,である.
よって,が得られる.左辺は
となるのでが従う.(証明終)