定理(ルベーグの優収束定理)
関数列は次の条件を満たすとする.
1) a.e.
2) あるですべてのに対して a.e.を満たすものが存在する.
このときが成立する.
注意
1) 関数列にの条件を課す必要はない.
2) と積分との交換がこのような単純な条件でできることが,ルベーグ積分が優れている点のひとつである.
(証明)
a.e
より
a.e.
であるから
a.e.
ファトゥの補題から
より
から
である.また
より
から
となるので
である.つまり
でこれはを意味する.(証明終)
系(有界収束定理)
で,関数列は次の条件を満たすとする.
1) はで概収束する.
2) あるですべてのに対して a.e. となるものが存在する.
このときが成り立つ.