可解群の性質は比較的保存される.
それらを命題にしてまとめる.
命題
は可解群で,ならばは可解群である.
(証明)
は可解群であるから,
1) という列で,
2) がアーベル群
を満たすものが存在する.ここで群の部分集合に対して,と定める.ならばは部分群となる.
1)の列に対してを作る.
は正規部分群であるから,列の要素はすべての部分群である.
またから,各に対して
となる.つまりである.
さらに
とすれば,第3同型定理よりである.
第2同型定理よりで,右辺はに含まれるのでアーベル群である.
つまりは可解群である.(証明終)
命題
とする.がともに可解群ならばも可解群である.
(証明)
それぞれ可解群であるから,定義を満たす列として
がとれる.
このとき
がの可解群の定義を満たす列である.(証明終)
命題
は可解群であればの部分群は可解群である.
(証明)
は可解群であるから,
1) という列で,
2) がアーベル群
を満たすものが存在する.1)の列に対して
を作る.第2同型定理よりで,右辺はに含まれるのでアーベル群である.
つまりは可解群である.(証明終)
正直なところ,だらだらと定義を書き下していく証明なので読む気がしないと思う.
証明の肝は可解群の定義から列をとることができるということと,証明したい群を積か共通部分をとるなどして生み出すことである.
これをおさえておけば再現は簡単だろうと思う.