べっこう色の記録

かつては日記でしたが、現在は数学のことを多く書いています

2014-01-01から1年間の記事一覧

多変数の微分について

Wikipediaに異常なほど詳しく書かれている。 読む気になった理由は多様体にある。 何度考えても多様体上の関数の微分はややこしく理解に苦しんだのだ。 それが先ほど、この多変数関数の微分を理解していないから分からないのでは、という結論に至った。 これ…

supの疑問

の計算は単純なようでいて,混乱する機会が多々ある. そういうわけで,思い出したらここに書いていこうと思うのだ.

昔習った単位の話を覚えなおすための記事

小学生のころ,さまざまな単位を習った. この単位,今では記法が変わったものや,使われないものがあるようだ. ここにまとめよう.1)リットル 定義. 1リットル=mと定義する.□問題はリットルの記号である. 私はを使うように習ったのだが,今はLを使う…

ねじれの位置

理解しているようでしていなかった. 空間内で2直線は次の3つの場合しかない.・2直線が同一平面上にあり,交わらないとき.(2直線は平行) ・2直線が同一平面上にあり,交わるとき. ・上の2つ以外.つまり同一平面上に存在しないとき.一番下の状況の2直…

昨日の証明

昨日の証明をようやく書き上げた。途中の中間値の定理が…というところは本来ならば増減表をかくべきところだ。 はてなのウェブ上だとなかなかかきにくい。 htmlのtableタグを使って作るしかないだろうな、という気がする。 今日のところは面倒なのでやらない…

相加・相乗平均の不等式

大変有名な絶対不等式である.定理.(相加・相乗平均の不等式) を以上の自然数とする.各に対して が成り立つ.また等号が成り立つ条件はのときで,またそのときに限る.□の場合はこの記事で証明した。 orz107orz.hatenablog.comこの一般の場合の証明は,…

A版の紙について

A4サイズは210mm×297mmだそうだ。 比はまさにである。

四角い頭を

http://www.nichinoken.co.jp/column/shikakumaru/2011/1110_sa.html これは難しい.センター試験のような,そんな問題.

和の公式

1)初項1,公差1の等差数列の和 .2)二乗和 .3)三乗和 .4)初項,公比の等比数列の初項から第項の和 .

等差数列

数が並んでいるものを数列という. 並んだ数一つ一つを項という.また数列の1つ目を初項といい,順次第2項,第3項,...という. 隣り合った項の差が一定になる数列を等差数列という. この一定の差を公差という.注意. なぜ「公」か,と思い辞書を引く. 公…

隣接二項間漸化式

隣接二項間漸化式は高校の数列の分野で学ぶ. 私がこの分野を勉強したときには,その独特の解法に驚き感動した.ここでは隣接二項間漸化式の解法を記述する. ただし,一般的な係数のものだけではなく,具体的な例題も書いていく. 1)等差数列,等比数列 …

ドップラー効果2

今日,少し考え直してわざわざ距離を考える必要がないことに気がついたので書いておく.音源が近づく場合. 音源が[m/s]で一直線上を動くとする. また音源が発する音は振動数[Hz],波長[m],音速[m/s]とする. 波動の式から となることに注意する.この設定…

ドップラー効果

忘れてしまったドップラー効果を思い出す.高校のころは当然(?)式の丸暗記をしていた. 試験が終わってしまうとすべて忘却、という典型的なダメ生徒だった.今となっては年齢のせいか,さっぱり暗記ができなくなってしまった. というわけで代わりに理論…

双曲線関数

双曲線関数は形は覚えているがさっぱり使ったことがない.定義.(双曲線関数) をハイパボリックサインといい, をハイパボリックコサインという. また,ハイパボリックタンジェントをで定義する.□

可測関数

定義.(可測関数) 関数が可測関数であることを次の式が成り立つことで定義する. 任意のに対して,が成り立つ. 具体例を挙げる.例. 連続関数は可測関数である. 実際,任意のに対して,となる.□定義では単なる不等号だが,実際にはそうでなくてよい. …

ルベーグ積分の記事をまとめている

測度の記事の全体像が見えたのでまとめに入ったのだが…。 どんどんわかりにくくなっていくのはなぜだろうか。 そもそもhtmlのよさを何も生かせていないのは悲しい。 なんとかしないと…。

三角関数の加法定理

有名すぎる定理ゆえ証明も多数知られている. しかし,なんとなく新しい証明法がないか考えている.

仕事とエネルギー

忘れてしまっているので書いておこう.定義.(仕事) 一直線上に大きさ[N]の力をかけて,その力の向きに距離[m]だけ動かすときの仕事を [J] と定義する.□私が運動の話を考えるときにはすぐエネルギーの話ばかり考えてしまうのだが, 実際にはエネルギーよ…

区間の差

右半開区間の差は共通部分をもたない右半開区間の合併であらわせる、は絵で描くと単純明快である。 しかし、証明するには、というところで終わっていた。 今日気がついたのはに対してであるから、 と右半開区間の共通部分は,自動的に右半開区間になるという…

測度の基本性質

一般の測度空間に関する性質を調べる. 定義. 集合列に対して, , と定める.□ 数列の上極限と下極限の類推で定義する. 命題. ならば,である.□ (証明) は集合体の定義による. またとなる. この二つを組み合わせて,後者も言える.(証明終)これら…

ルベーグ測度の平行移動不変性

命題. およびに対して,が成立する.□ (証明) まず右半開区間に対して成立することは, による.つまり上のすべての元に対して成立するので, すべてのに対してが成立する. 次にに対して,となることを示す. に注意すると,任意のに対して が成り立つ.…

ボレル集合体と零集合

零集合全体の集合をと定める.次の定理が成り立つ. 定理. ルベーグ可測集合全体のσ集合体はボレル集合体およびを含む最小のσ集合体である.□

球体と長方形

ルベーグ積分論とも絡む問題を書いておこう.命題. 開球体は開長方形の可算和の形で表現できる. 逆に開長方形は開球体の可算和の形で表せる.□(証明) 前段を証明する. すべての成分が有理数である任意の点,をとる. とおくと,開長方形はに含まれる. …

ボレル集合

位相空間における可測空間の構成を考える. 定義.(ボレル集合体) 位相空間において,開集合系を含む最小の集合体をボレル集合体という.またその元をボレル集合という.□ 最小の集合体は生成することによって生み出される. すなわち,集合の部分集合から…

内測度

ルベーグ可測集合を定義した. 定義する際に使ったのはルベーグ外測度のみである. 「外」があるなら「内」もあるだろうと思うのが普通だろう. ここではルベーグ内測度を定義し,直感に合う条件がカラテオドリの条件と同値であることを示す. 定義.(ルベ…

無理数と有理数

命題. かつが成り立つ.□稠密であることについてである.(証明) であること. 無理数を十進数展開し,とする. ここで,有理数列をとおくととなる.であること. 任意の有理数に対して,と定めると, かつ となる.(証明終)

ルベーグ非可測集合の存在証明

ここからルベーグ非可測集合の証明を行う. 定理. ルベーグ非可測集合が存在する.□ (証明) をハメル基底とし,任意のを1個固定する. と定める. この集合がルベーグ非可測集合であることを示す. 背理法による.すなわちであると仮定する.第1段:が成…

ハメル基底

定義.(ハメル基底) がハメル基底であるとは,有理数体上のベクトル空間の基底のことである. つまり次の2つの条件を満たすことである. (i)任意のおよびに対して ならば が成立する.(ii)任意のに対して,およびが存在して次の等式が成立する. .□ 定義…

ルベーグ非可測集合

前回まででルベーグ測度を構成した. この測度は究極の目標として,すべての集合を可測とすることにあったのである. しかしその夢は叶わなかった. ルベーグ非可測集合が存在するのである.その存在はちょっとやそっとでは出てこない. 選択公理を認めるこ…

σ集合体が拡張された測度空間であること

定理. (i). (ii).□ つまり,測度空間はの拡張になっている.(証明) (i) 任意のおよびをとる. の被覆をとする.このとき となる.1行目から2行目へは外測度,すなわちをとっていることに注意する. 両辺に関するをとると が従う.これはカラテオ…