円周角の定理の逆

円周角の定理については次のとおりである.

定理.(円周角の定理)
(i) 同じ弧ABに立つ円周角は一定である.また円周角の2倍は中心角に等しい.□

中学校で習う,とてつもなく有名な定理であるが,次のことも成り立つ.

(ii) 円の内部の点と弧で作られる角は円周角より大きい.
(iii) 円の外部の点と弧で作られる角は円周角より小さい.

思いつく証明は外角定理を用いる方法である.
これらの事実を持って転換法を用いると次の円周角の定理の逆が成り立つことが分かる.

定理.(円周角の定理の逆)
{\rm APB} ={\rm AP'B}であれば,点{\rm A,B,P,P'}は同一円周上に存在する.□

これをもって,いままで気になっていたことが一挙に解決した.
1)円周角の定理の証明の肝は外角定理である.
  外角定理は三角形の内角の和が二直角であることを用いている.
  つまり平行線公準がここに効いている.
2)転換法の証明は初めてだった.転換法そのものが正しい理由は対偶証明による.
  例えば今回の場合,円周角の定理の逆の対偶命題を見てみると,
  「点{\rm A,B,P,P'}は同一円周上に存在しないならば∠{\rm APB} \neq{\rm AP'B}である」
  となる.この命題は上記(ii)と(iii)の場合であるから真の命題である.
  ゆえに元の命題も真である.
  これが一般の場合でも正しいから,転換法が証明として機能するということだ.