次の常微分方程式を考える.
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常微分方程式の講義を受けたことがある方々は即座に,
作用素を用いて
からとして求めると思う.
ただこの方法だと公式的で,解き方を忘れたらアウト,という心配がつきまとう.
また突然の因数分解(二次方程式の解)に面食らう.
実は今回の問は,工夫すると公式を覚える必要がない.
ポイントは数列の隣接三項漸化式のようにみることであり,ここからなぜ二次方程式を求めるのかということもわかる.
求める方程式について,この式をと見ると,
であるから
を一つの関数としてみると,これは一階常微分方程式であるからを任意の定数として解は
(1)
となる.一方
とも見られるから
よりを一つの関数としてみることで,任意の定数をとして解は
(2)
となる.ここ(2)−(1)を実行して,を消去し,任意の定数を改めて取り直すと
となり方程式の一般解が求められる.
やや見にくくなってしまったが,今日のところはこれでアップする.