2次関数が直線と2個の共有点を持つとき,
それらの共有点を端点に持つ線分の長さを考える。これを切り取る線分の長さという。
例題.
が軸から切り取る線分の長さを求めよ。
解)
与えられた関数は軸と点という共有点を持つ。
線分の長さは共有点の座標の差で計算できるので
である。
この例題を見れば分かるとおり,軸との共有点の場合は
与えられた関数の零点を求めて座標の差を計算すればよいので,
容易に因数分解できるときは何も問題にならない。
したがって因数分解しにくい,平方根が混じる場合が問題となる。
例題.
が軸から切り取る線分の長さを求めよ。
解)
として,この方程式を解く。解の公式を使って
これは与えられた関数の軸との共有点の座標であり,
その差が切り取る線分の長さであるから
である。
最後の式を見れば分かるが,2次関数が軸から切り取る線分の長さはである。
分母に絶対値がついているのはの場合も考えているからである。
センター試験で覚えていると使えることもあった公式だが,共通テストではどうなるだろうか。
この方法以外にも解と係数の関係を使う方法もある。書いておこう。
解)
として,この方程式の解をとする。ただしとする。
求める軸から切り取る線分の長さはである。
解と係数の関係よりである。
対称式の計算となるから,
2乗を外してを得る。ここでを使った。