二次方程式の判別式は実数か否かの判定のときにも登場する.
理由は以下のとおり.
(1) 二次方程式について,を判別式という.
特にの場合,二次方程式は実数解を持つ.
基礎問題では具体的な二次方程式の解の判別に使われ,
基本問題では文字が含まれている二次方程式で実数解を持つ条件を求める問題が出題される.
ここまでは教科書(数学I)でも当たり前のように出てくる.
(2) 標準以上の問題では捻りが入る.
(イ)二次方程式は実数解を持つとする.
もしあるでを満たすならばは実数である.
つまり「実数解を持つ」ので,解なら自動的に実数になるわけだ.
(ロ)ある実数でを満たすものが存在するならば,が成り立つ.
仮定はまさに二次方程式が実数解を持つということであるから,(1)の判別式の議論から当然成立する.
しかしいわれなければなかなか気がつかない.