この極限の問は,論法を学ぶ際には避けて通れない.
問1.
ならば,.
収束する数列の平均値も同一の極限値に収束するという,有名な事実であり,かつこの事実は論法を使わなければ証明できないので解析学の入門書には必ず登場する.(例えば,高木貞治『解析概論』 4.数列の極限 例4)
これに加えて,次も成立する.
問2.
ならば,.
(証明)
任意のをとる.
であるから,
ある で for となるものが存在する. (1)
さらにある で for (2)
となるものが存在する. 任意のに対して,
(番号の前後で分割した)
((2)を使った)
((1)を使った)
((2)を使った)
.
これは を意味する.(証明終)
(2015.3.7追記)
証明が見にくいものだったので一部を書き換えた.