べっこう色の記録

かつては日記でしたが、現在は数学のことを多く書いています

前の日の複素数の方程式(東北大学)の記事について

問題文には必要十分条件であることを示せ、と書かれているが果たしてこれでいいのだろうか、と一瞬迷った。
つまり議論的にはzがちょうど2個存在するための十分条件を求めただけのように見える。
逆はいいのか…?という話である。

結論から言うと問題ない。
なぜならこの解は、次のような構造で解かれているからである。
(1)\alpha \neq \bar{\beta}ならばzがちょうど2個となる
(2)\alpha = \bar{\beta}ならばzがちょうど2個とならない
つまり\alpha, \bar{\beta}の起こりうる関係をすべて調べつくしている。そこで対偶をとってみる。
(1)´ zがちょうど2個とならないならば\alpha = \bar{\beta}
(2)´ zがちょうど2個となるならば\alpha \neq \bar{\beta}
よって、同値であることが示されるのである。