べっこう色の記録

かつては日記でしたが、現在は数学のことを多く書いています

忘れられない問題

忘れられない問題は多々あるが,その内のひとつは次の問題である.

.(東京大学2004第1問)
xy平面の放物線y=x^{2}上の3点P,Q,Rが次の条件を満たしている.
 \triangle PQRは一辺の長さaの正三角形であり,点P,Qを通る直線の傾きは\sqrt{2}である.
このとき,aの値を求めよ.□

忘れもしない,私が初めて自力で解けた東大の入試問題である.


私が東大の問題に初めて触れたのは高校1年生のとき.
大手予備校のWebページが存在していることを知り,アクセス.
そこにあった過去問のひとつめの問題である.

初見は手も足も出ず.
「学校でやった模試とか簡単だったんだな…やべー」
と思った.

私の負けん気に火がついた.
この問題を解くことが私の中でひとつの目標になった.

学校で例題や練習問題が解けても,この問題が脳裏をよぎった.
まだまだ,勉強が足りないということをいやでも意識させられた.

一年後,幾何ベクトルを駆使して,なんとか解くことができた.
うれしかった.自分自身に克ったように気がした.


私の中で東大の入試問題は挫折の象徴であり,数学のことを何も分かっていないのだという確認である.
さらには,もっと勉強しなければならないという原動力でもある.
これからも毎年東大の問題は解き続けようと思う.