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2つの円と接線


岩手大学農学部2010年問2より.一部分を抜き出した.

命題
鋭角三角形{\rm ABC}において,点{\rm A}を通り点{\rm B}で接する円の中心を点{\rm D}とし,
{\rm A}を通り点{\rm C}で接する円の中心を{\rm E}とする.
このとき,∠{\rm DAE}=2∠{\rm A}が成り立つ.

(証明)
{\rm DAE}=∠{\rm A}+{\rm DAB}+{\rm EAC}であるから∠{\rm DAB}+{\rm EAC}=∠{\rm A}を示す.
\triangle {\rm DBA}{\rm DB}={\rm DA}二等辺三角形であるから,∠{\rm DAB}={\rm DBA}が成り立つ.・・・(1)
\triangle {\rm EAC}{\rm EA}={\rm EC}二等辺三角形であるから,∠{\rm EAC}={\rm ECA}が成り立つ.・・・(2)
{\rm BC}は両端を延長すると接線となるので,∠{\rm DBA}+{\rm B}=∠{\rm ECA}+{\rm C}=\frac{\pi}{2}となる.
ゆえに,∠{\rm DBA}+{\rm B}+{\rm ECA}+{\rm C}=\piであり,
{\rm A}+{\rm B}+{\rm C}=\piと合わせて∠{\rm DBA}+{\rm ECA}=∠{\rm A}が導かれる.
(1),(2)より∠{\rm DAB}+{\rm EAC}=∠{\rm A}が示された.(証明終)

元々の問題を解く鍵が,この「両中心とAで作られる角が二倍角になる」ということである.
かなり綺麗な式なのでおそらく有名な事実なのだろう.当然私は初耳だったので取り上げた.

くやしいのはこれくらい綺麗な事実ゆえ,図形的に円周角の定理などで示せるのではないかということである.
少し考えたが分からず,泣く泣くこの角度の計算で示した.
この証明も十分簡単な事実のみではあるが,より簡明な証明があればそちらのほうがいい.
もし分かったらここにのせることにする.

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