行列を学ぶと,必ずついてまわってくる素晴らしい定理.
それがケーリー・ハミルトンの定理である.
の場合は高校の教科書にも載っていた.
一般の場合も含め,定理にまとめると以下のようである.
定理.(ケーリー・ハミルトンの定理)
次正方行列の特性多項式をと定義する.
このとき,が成立する.□
注意.
この定理においておきまりとなっている注意を述べる.
証明の際,特性多項式の定義式の右辺にを代入して,より証明終,とやってはいけない.
なぜなら,はスカラーの0であるからだ.
定理中に述べられているのは,零行列である.□