べっこう色の記録

かつては日記でしたが、現在は数学のことを多く書いています

3乗の因数分解

「やや複雑な因数分解は次数が一番低い文字に注目する」をこの式に使ってみる.
  a^{3}+b^{3}+c^{3}-3abc
=a^{3} - 3bca + b^{3} + c^{3} (aで整理する)
=a^{3} -3bca + (b+c)(b^{2} -bc +c^{2})
=a^{3} +(b+c)a^{2} -(b+c)a^{2} -3bca+(b+c)(b^{2} -bc +c^{2})(無理やり(b+c)a^{2}の項を出す)
=a^{3} + (b+c)a^{2} +(a+b+c)(-(b+c)a+b^{2} -bc +c^{2})(たすきがけ因数分解
=(a+b+c)a^{2} + (a+b+c)(b^{2} + c^{2} -ab -bc -ca)
=(a+b+c)(a^{2}+b^{2}+c^{2}-ab -bc-ca)

途中項を出すあたりは強引の極みであるが,因数分解ではよくある話か.
そういえば今回も登場したこの式の場合はどうなるだろうか.
  a^{3}+b^{3}
自然な解法は因数定理による方法と思われるが,より単純な発想はなんだろうか.