球体と長方形

ルベーグ積分論とも絡む問題を書いておこう.

命題
開球体 B(a;r) := \{ x \in \mathbb{R}^{d} \mid \, \parallel x - a \parallel_{\mathbb{R}^{d}} < r \}は開長方形の可算和の形で表現できる.
逆に開長方形は開球体の可算和の形で表せる.□

(証明)
前段を証明する.
すべての成分が有理数である任意の点q \in B(a;r)q=(q_{1},q_{2},\ldots ,q_{d})をとる.
\epsilon=\frac{1}{2\sqrt{d}} \min \{ \parallel a-q \parallel _{\mathbb{R}^{d}} , r - \parallel a-q \parallel_{\mathbb{R}^{d}}  \}
とおくと,開長方形(q_{1}-\epsilon,q_{1}+\epsilon)\times \cdots \times (q_{d}-\epsilon,q_{d}+\epsilon)B(a;r)に含まれる.
有理数の稠密性からB(a;r)のすべての点がこのようにして作られた長方形に含まれる.
後段を証明する.
開長方形I=(a_{1},b_{1}) \times \cdots \times (a_{d},b_{d})に対して,
すべての成分が有理数である任意の点q=(q_{1},q_{2},\ldots ,q_{d}) \in Iをとる.
このとき,r=\frac{1}{2}\min \{ |q_{j}-a_{j}|,|b_{j}-q_{j}|\, \mid j=1,2, \ldots d \}と定めると,B(q;r) \subset Iとなる.
有理数の稠密性からIのすべての点がこのようにして作られた開球体に含まれる.(証明終)

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