点と直線の距離の導出・2

前回は幾何学的ベクトルで導出した.
今回は方針は単純だが,計算が少々大変な方法で導出しよう.

定理.(平面上の点と直線の距離)
(x_{0},y_{0}) と直線 ax+by+c=0 の距離d
  d=\frac{|ax_{0}+by_{0}+c|}{\sqrt{a^{2}+b^{2}}}
で与えられる.

(証明)
b=0のときはy軸と平行な直線になるので,距離d|-\frac{c}{a}-x_{0}|=\frac{|ax_{0}+c|}{|a|}となるから示される.
b \not{=} 0のときを示す.
直線上の点(x,y)と点(x_{0},y_{0})との距離の二乗d^{2}(x)は次の式になる.
  d^{2}(x)=(x-x_{0})^{2}+(y-y_{0})^{2}
ここでb \not{=} 0より直線の方程式をy=-\frac{a}{b}x-\frac{c}{b}と変形し代入する.
  d^{2}(x)=(x-x_{0})^{2}+(\frac{a}{b}x+\frac{c}{b}+y_{0})^{2}
二乗を展開し,変数xに関して平方完成すると,
  d^{2}(x)=(1+\frac{a^{2}}{b^{2}})\Big(x+ \frac{-x_{0}b^{2}+ac+y_{0}ab}{a^{2}+b^{2}}\Big)^{2}+\frac{(ax_{0}+by_{0}+c)^{2}}{a^{2}+b^{2}}
となる.この平方の値の最小値が点と直線の距離となる.これは
  d^{2}(x) \geq \frac{(ax_{0}+by_{0}+c)^{2}}{a^{2}+b^{2}}
であるから,
  d^{2}=\frac{(ax_{0}+by_{0}+c)^{2}}{a^{2}+b^{2}}
となる.以上より
  d=\frac{|ax_{0}+by_{0}+c|}{\sqrt{a^{2}+b^{2}}}
が示される.(証明終)