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等式とその極限2(ライプニッツの補題)

昨日の記事
http://d.hatena.ne.jp/orz107orz/20140123/1390478210
で「雰囲気が味わえる」と書いたのは,和の個数が1から2nまでと偶数個の場合のみだからだ.
しかし,次の定理を使えば\frac{1}{1}-\frac{1}{2}+\frac{1}{3}-\frac{1}{4}+\cdots+\frac{1}{2n-1}-\frac{1}{2n}+\cdots=\log 2が成立することが示せる.

定理.(ライプニッツ補題
正数列 \{ a_{n} \}_{n=1}^{\infty}a_{1} \geq a_{2} \geq \cdots \to 0ならば交代級数
 \sum_{n=1}^{\infty}(-1)^{n-1}a_{n}=a_{1}-a_{2}+a_{3}-a_{4}+\cdots
は収束する.

(証明)
まず,1から2mまでの和,s_{m}:=\sum_{n=1}^{2m}(-1)^{n-1}a_{n}=a_{1}-a_{2}+a_{3}-a_{4}+\cdots +a_{2m-1}-a_{2m} が収束することを証明する.
そのために数列\{ s_{m} \}_{m=1}^{\infty}mについて上に有界な単調増加数列であることを示す.
単調増加数列であることは
 a_{2m-1} - a_{2m} \geq 0, m \in \mathbb{N} (1)
を用いると,
  s_{m+1}=s_{m}+(a_{2m+1}-a_{2m+2}) \geq s_{m}
となることから従う.
上に有界であることは,再び(1)を用いると
 s_{m}=a_{1}-(a_{2}-a_{3})-\cdots -(a_{2m-2}-a_{2m-1})-a_{2m} \leq a_{1}
となることから従う.以上より数列\{s_{m} \}_{m=1}^{\infty}が収束することが示された.その極限をsとおく.
次に,1から2m+1までの和が収束することを示せばよい.ここで
 \sum_{n=1}^{2m+1}(-1)^{n-1}a_{n}=s_{m}+a_{2m+1}
より,両辺でm \to \inftyとすると,仮定よりa_{2m+1} \to 0であるから
 \lim_{m \to \infty} \sum_{n=1}^{2m+1}(-1)^{n-1}a_{n} = \lim_{m \to \infty} s_{m} =s
となる.これは奇数の場合でも収束し,その極限がsであることを示している.(証明終)