珍しく単純な多項式の問題だが,なんというか,微妙な出題だと思う。
物足りない感じがするので,元々はもうちょっと尾ひれがあったか,
問いたいものがあったのかもしれない。
5.
実数 について,とおくとき,次の問いに答えよ。
(1) 整式を整式で割った商と余りを求めよ。
(2) をの2次式で表せ。
(3) 設問(2)で求めた式を用いて,の最小値と,そのときのの値を求めよ。
解)
(1)
割り算を実際実行すればよく,商,余りである。
(2)
(1) の計算から,割り算の原理を使って書き下すと
であるが,よりとなる。
(3)
であるから(2)の両辺をで割って,を得る。
ここで右辺に相加相乗平均の不等式を用いると,
.
等号成立条件は,つまりでよりとなる。
これはよりすなわちである。
以上よりで最小値をとる。