自然対数の底,ネイピア数と呼ばれる数eがある。
日本では数学IIIで学ぶ。教科書では次の定義で導入される。
この式を眺めていてもよく分からない。
その理由は対数の微分にある。に導関数の定義式を適用する。
の極限を考えることになるが,最右辺のの中身が問題である。
この部分が上の式によれば,に収束することになるわけだ。
スペクトル分解を学んだことがなかったので,少しだけ考えたあと教科書を調べた。
一般のn次正方行列でできると思って考えていたのだが,教科書には正規行列であることが必要十分とあった。
もう少し勉強してから,ここに書くつもりである。
この問はどうするか。
1)
級数ではないが,和の問題なので考えてみる。
解)
as .
このように一部が和の公式が使えるときは使うとよい。
2)
有名な部分分数分解を使うときである。
解)
までの和は部分分数分解を使うと次のとおりである。
(先頭と最後以外は前後で打ち消しあう)
as .
前回
orz107orz.hatenablog.com
を受けて,実際の問題で公式を使ってみよう。
1)
初項が,公比がの無限等比級数である。
公比の絶対値が1より小さいので,公式が使える。
.
2)
かの有名な問題である。この・・・が曲者だ。
この・・・は何かを省略したものではない。別の解釈をする。
その解釈とは何かというと,級数だととらえるのが普通だと筆者は考えている。
つまり,と考える。
そういうわけで,右辺に公式を使うとであるから,である。
あまり一般的ではない証明をつける。
定理.(トレミーの定理)
円周上の4点に対して,が成立する.
(証明)
図に対して以下のように角度を定める.
四角形の対角線とそのなす角は下の図のように,三角形の外角からである.
よって四角形…(1)である.
次に三角形ACDに着目する.下の図のように三角形ABDを裏返す.
このとき四角形△+△であるが,
△+△
である.かつより
四角形…(2)を得る.
以上(1) ,(2)よりが成立することが示された.
(証明終)